樫原湿原U


 残念なことですが、樫原湿原での野草の盗掘、ゴミのポイ捨てや立ち入り禁止区域内への立ち入りなどが後を絶ちません。展示室に写真を展示中の野草や今後展示予定の野草の中にも撮影後に盗掘に遭ったものが多数あります。撮影しながら「この蕾みも開いたらいいな」などと思っていると、次の時には影も形もありません。撮影当日もしくは翌日には、心無い人の手によってなくなっています。

 こんなひどい事もありました。秋のことです。花の撮影を楽しみにしている方々で、リンドウの花が開いてからゆっくり撮影しようと、皆で昼食を取ることにしました。その最中に、リンドウを束にして持っている人が現れました。皆さんが撮影するのを楽しみにしていたリンドウを、持ち帰るのを目的に、わざわざ花切りバサミを持参して一本残らず切ってしまっていたのです。その人は、悪びれた様子も全くありませんでした。どうか、自分だけで楽しまず、盗掘などはやめてください。

 ゴミのポイ捨ても、やめてください。空き缶や食べかすは勿論ですが、タバコの吸殻もやめてください。車を降りるときにくわえタバコをして降りてくる人の大半が湿原の遊歩道などに捨てています。ひどい人は、湿原内に捨てています。もっとひどい人は、一杯になった車の灰皿を駐車場などに移して帰ってしまいます。ゴミは持ち帰り、携帯用の灰皿などを持参してください。

 立入禁止区域内への立入りもやめてください。

 一人一人のいたわりで、皆さんの大切な湿原を守ってください。


 春から晩秋にかけて、樫原湿原を訪れる人が増える時期になると、柵の周囲や至る所に網が張り巡らされてしまいます。何か動物園の内側と外側が逆転したような、何とも言いがたい光景が一帯に広がります。そんな光景に憤りを感じるのは私だけなのでしょうか? 
 情けなくて、遣り切れない気持ちになります。
 ほんの少数の心無い人がいるばかりに、樫原湿原の自然が一気に崩れてしまい台無しです。せっかく訪れた人々も、この光景を目の当たりにして心のどこかで同様に思っているのではないでしょうか?
 柵や注意看板の在り方も非常に問題ですが、これらの事について、一日も早い解決が望まれます。
 そのためにも、一人一人が自然の大切さを自覚し、湿原の本来あるべき姿を取り戻したいものです。



うつろひ「樫原」  ご案内 うつろひ  樫原湿原  著作権ポリシー