第2回 「早起きは三文以上の徳 2」


 「うつろひホームページの野草の写真の中に、水滴が付いたものが多くあることに既にお気付きの方もおられると思います。今回はその水滴についてです。

 花の写真を撮影する人で、カメラバックの肩ひもなどに水の入った霧吹きをぶら下げられているのをよく見かけます。実際、霧吹きで花に水を吹き付けているのも目にします。
 水滴の付いた花を撮影したくて霧吹きを持ち花に水を吹き付けるのですが、霧吹きで花に水を吹き付けるなどということは是非やめてください。どんなに花がかわいそうかお分かりいただけますか? 日差しが強くて気温が高い日などには、花が一気に弱ってしまいます。それでは、盗掘とあまり変わりないのではないでしょうか? そういう花を大切にできない人には花の写真を撮影してほしくありません。

 そんなひどいことをしなくても、そうなんです。早起きをして朝露に濡れた花を撮影してあげればいいのです。
 「うつろひホームページの野草などの水滴は、すべて朝露、雨上がりや雨中のものです。
 太陽が昇る前に撮影して、太陽が昇って水滴が光ったらまた撮影して、それでこそすばらしい光景に出会えると思いませんか? その日の諸条件で色々な大きさや量になったりしていて、それも楽しいものです。

 朝露が付いていて徳をしたと思うのは、野草だけではありません。トンボもそうなんです。トンボは朝露がいっぱい付いてしまうと、羽が乾くまで全く飛べません。

 展示室>樫原の昆虫 トンボ>ハッチョウトンボ♂ 7つの肖像も朝露で羽が濡れていたから色々と撮影できた写真なのです。
 顔の将軍のような髭。実は、これも朝露で細かい毛が顔に張り付いてしまっていて、このように見えています。
 最初はおもわず驚いてしまいましたが、トンボの顔って180度位回転します。足を上げたり、顔や羽を動かしたりしてだんだんと朝露を落とし、やがて体を動かし、羽が乾くと飛んでいきます。それまでの時間、モデルさんに専念してくれます。

 風景もそうですが、野草や♂のハッチョウトンボなどとは、早起きをしてその場所にいなければ出会えなかったのですから、いつも「早起きは三文以上の徳」、いや、それ以上の徳だと思っています。

 第3回は、「二つのアクセサリー」です。

2001.11.08





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